借りてきた猫のように

――フィクションの中で生きる~映画・小説・音楽・マンガなどの日常――

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2015年4月25日

トレンディドラマの代表作『オイシーのが好き!』(1989)はドキュメンタリードラマの創設者の一人として再評価が高まるTVディレクター今野勉による「意外な」作品の一つですが、TBSチャンネルで再放送終了しました。花形週刊誌「Hanako」編集部(「Hanako」族は89年の流行語大賞)を舞台にしたラブコメディ(松下由樹・藤井フミヤ主演、秋元康や石田純一なども出演)で当時の時代の雰囲気をよく反映しています。何がすごいといって、「常に」「自然に」お金が飛び交ってる。村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』(1990)においても「すべて経費で落ちる」という言葉が印象深いものですが、改めて凄い時代だなあ。TVドラマはやはり時代の鏡ですね。今観る方がおもしろいぐらい。
 主人公のヒロイン(松下由樹)は契約社員として「Hanako」編集部で働いています。『オイシーのが好き!』で耳を奪われた台詞に、「僕、嫌なんだ。女の子があんまり世間見ちゃうの。特に死ぬまで一緒にいたいとか思う女の子には」というやりとりがあって、仕事上のミスで紛失してしまったお金を返そうと夜もバーでアルバイトしているヒロインに向けて発せられた恋人の言葉です。アルバイト代分のお金を渡すかわりにアルバイトを辞めてくれという想いに加えてプロポーズまで重ねられており、ヒロインもまんざらではない様子。この台詞はさすがに今では書けない(通用しない)だろうなあ。
 とはいえ、宮台真司氏・町山智浩氏も絶賛する映画『チェイシング・エイミー』(ケヴィン・スミス監督、1997)のように、「女性に世間を知ってほしくない」という願望や「経験豊富な女性に対する畏怖」(この場合の「経験」は様々な意味で)というのは普遍的なテーマにもなりうるものでもあり、創作でもっと掘り下げてもいいテーマかも。かなり微妙なテーマですけど。
 新田章によるマンガ『あそびあい』(2013-15)全3巻で完結。もうちょっと長く読みたかったところですが、男子高校生の成長物語としてのまとまりはあり、それなりにおさまりました。「『つきあう』『相手を独占する』って何?」という根本的なテーマを性の問題と絡めながらエンターテインメント作品に仕立て上げている意欲作。
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