借りてきた猫のように

――フィクションの中で生きる~映画・小説・音楽・マンガなどの日常――

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エルマイラのトウェイン学会(2017年8月7日)


 第8回マーク・トウェイン国際学会が8月3日から5日まで開催され無事終了。
 トウェインの妻オリヴィアの出身大学であるエルマイラ大学マーク・トウェイン研究センター主催により4年に一回の開催。エルマイラ大学は1855年創設の伝統校で、女子高等教育のパイオニアでもある。1400人ほどのこじんまりとした学生数で顔が見えるフレンドリーな雰囲気と美しいキャンパスが魅力。

 1989年からスタートしたこの学会はすでに30年近く続いており、キャンパス内の寮に宿泊し、さながら4年に一度の合宿型同窓会のような趣。
 前回の2013年第7回大会はトウェインの没後100周年記念事業となった3巻本『自伝』刊行中(2010-15)であったこともあり活況を呈していただけに、学会規模の縮小を感じる局面は多かったが、じっくり作家研究に向き合うことができる貴重な機会。

「デジタル化/グローバル化時代のトウェイン研究」から、「遺構管理人アルバート・ビゲロー・ペイン(1861-1937)に焦点を当てたパネル・セッション」など、壮大なテーマから高度に専門性の高い内容まで総勢70名を超える研究発表に、基調講演、映画上映、写真展示、エクスカーション(トウェインが夏を過ごした別荘や墓地など)……と丸3日間朝9時から22時過ぎまで続く。変わったところでは、ベテラン研究者たちによるトウェイン作品の朗読劇なども。
 映画上映会では「もしトムやハックたちが現代に大人になったとしたら」を描く『トム・ソーヤーの盗賊団』(Band of Robbers, 2015)の監督・脚本、アーロン&アダム・ニー兄弟のアフタートーク付。アダム・ニー監督はトム・ソーヤー役として出演もしているので、映画上映直後に、劇中の「大人になりきれないダメなトム」と直接、対話ができるのもおもしろい。
「マーク・トウェイン・プロジェクト」(カリフォルニア大学バークレー校)のベン・グリフィン氏による基調講演は、トウェインが小説家として活躍する以前のジャーナリスト時代の通信文に焦点を当てたもので、現在、編纂が進むプロジェクト研究の最新の成果。2018年11月には日本マーク・トウェイン協会でもグリフィン氏の招聘講演を準備中。

 日本マーク・トウェイン協会からは、有馬容子、石原剛、久保拓也、杉村篤志の各氏と中垣の計5名が参加し、研究発表を行いました。次回は4年後、2021年8月を予定。発表者でなくとも楽しめるプログラムなのでぜひ。


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